旱星
私は主体性のないオタクだ。
佐久間に望むことなんてひとつも無い。
何をしてても最高に素敵だし、何をしなくても揺るぎなく愛おしい。
私が佐久間にやってほしい事は“佐久間がやりたい事”だし、その大きな瞳が見据える未来だけを一緒に夢見るファンでいたい。
そんな主体性の無いオタクだった私が、ある日突然明確に、具体的に、これが欲しいと熱望したものがある。
ananの単独表紙だ。
2020年8月3日のことだった。
その日は、渡辺翔太さんがSnow Manで初めてanan単独表紙を飾ることが発表された日。
発表された時点ではanan自体に特にそこまでの思い入れはなくて、えっすごい!と素直に思うだけだった。
私にananへの呪縛を植え付けたのは、一人の同担のツイート。フォロー外だったと思うしめったにしないパブサでもしてたのかな。どこの誰かも知らないその人は、佐久間にはananの表紙は無理だと言った。
「佐久間くんにはきっと無理だよね🥺でも単独表紙なんて出来ない佐久間くんが私は好き🥺」
細かいとこは覚えてないけどこんなニュアンス。
判官贔屓的な、ちょっと違うけど馬鹿な子ほど可愛い的な、そんな意味合いだったんだと思う。その人的にポジティブなニュアンスで言ってるんだろうなっていうのは想像出来た、
けど、
まじでほんっっっっっとうに頭にきて、即ブロした。(自衛大事)
今思い出しても本当に腹立つ。
無理って何?!
無理って、何!?!
本人に聞きたいくらいだし、なんなら今どんな顔してるのか拝んでやりたい、どうせ買ってんだろ!?!(絡むのやめな)
腹立つって言ってるけど、本当の気持ちは多分悲しかった。なんでそんな事言うの?って思った。
単独表紙があろうと無かろうと、佐久間を好きな事には変わりないけどさ、ananの表紙だって、別に佐久間が特別やりたいって言ったわけじゃないけどさ。
佐久間みたいにかっこよくてかわいくて素敵なアイドル、単独表紙やらないわけなくない?
佐久間がどれだけアイドルという職業を愛していて、私たちの推しであるために努力を重ねてくれているか、一番知ってるはずの佐久間担が、そんな事言っていいわけなくない?
きっとそもそも気の合わない同担だったんだろうけど、同じように佐久間をみて、しあわせを受け取ってるはずの人が、簡単に無理って吐き捨てたのが悔しくて、どうしようもなく悲しかった。
悲しかったから、見返したいって思った。
そりゃもう身勝手に、ただただあの人をギャフンと言わせたくて、
次は絶対に佐久間!!!!
って言い続けた。
そんなどこの誰かも知らないような人のツイート、気にしなければいいんだけど。別に佐久間がやりたいって言ったわけでもないのに、こんな事にこだわってごめんって何度も思ったけど、私にとってこれは譲れない戦いだった。
もちろん視察も兼ねてしょっぴーの単独表紙のananも買いに行きました。
めっっっちゃ良かった、感動したし尚燃えた、大事にとってあるし今でも見返す。
書いてて気付いたけど、オタクになった時に決めた非佐久間雑誌を買わない鉄の掟、こんな前に破られてたの知らなかった。意思弱すぎて泣ける。
ananへの執着と同時に、とりあえず単独表紙が欲しい気持ちもじっとりと深くなって、もう、、いつなの、、ってなるくらい待った2021年5月18日、佐久間がブログでペポスクさんの単独表紙を発表してくれた時も、それはもう嬉しくて嬉しくて嬉しくて、まず一つ目の夢が叶った...!ってしあわせがあふれて止まらなかった。
佐久間の言葉で聞けたのも嬉しかったな。オタク達が待ってたのを、ちゃんと分かってくれてるのも嬉しかった。分かってるよ〜っていうのが伝わってくる演出に、佐久間の愛情が溢れてたよね。
Snow Manの特集が組まれる度にananへの気持ちは強くなっていった。
いつも最高な写真をこれでもかと見せてくれるananで!単独表紙を!やってほしい!ってな感じでどんどん強くなっていった。
特集組まれた時はチャンス!と思ってちまちまハガキ書いてマガジンハウスに送った。
Snow Manの特集すごく良かったです!特に佐久間くんの写真が良かったです!表紙にしたら注目の的だと思います!って、毎回そんなようなことを馬鹿の一つ覚えみたいに送るのも結構楽しくて、おそらくこんなのは自己満足でしかないんだろうけど、オタク満喫してるなーって思ったりしてた。
あれから私の日記には度々ananまだかなーって走り書きのように書かれていて、見返してみるとメンタルヘラってるの?って時も、明るく元気に待ってる時も色々。
髪を綺麗に染め直してるからそろそろだ!とか、体の仕上がり具合がレベチだからこれは撮影近いわ!とか勝手に想像して勝手に盛り上がって...
我ながら健気すぎて泣ける。ヨシヨシ
メンバーの誰かが表紙を飾ればちゃんとチェックして、あらためてその良さに打ちひしがれた。おめでとう!嬉しい!と同時に、誤魔化しきれない嫉妬が駆け巡って、あと何回寝たら佐久間のanan表紙が見れるんだろうって何度も枕を濡らした。
でも、こうして叶った。
やっぱり無理なんかじゃなかったって、今はただそれだけを思う。
あの日の私が信じたように、佐久間に無理なことなんて無かった。
私が正しかったって、佐久間の力で証明してくれた。
例えそれが外野から無理だって言われるような事だとしても、担当って名乗るファンくらいは信じ続けないといけないと思う。
(ananの表紙はそもそも全然無理じゃないと思ってたけどね!)
盲目だと思われても、期待しすぎって思われても、ファンだけは信じて期待し続けたい。
私がアイドルだったら、いやアイドルじゃなくても、○○は無理だよねなんて言われたら、別にやりたい事じゃなかったとしてもヘコむ。しょんぼりしちゃう。しかも自分のファンなのに、期待してくれないの?って思うしモチベだだ下がると思う。
私は佐久間をしょんぼりさせたくない。ただただそれだけ。
私たちにままならないつまらない日常があるように、佐久間にだって上手くいかないことや傷つくことがあって(あってほしくないんだけどね)、試行錯誤しながら全身全霊でアイドル佐久間大介を魅せてくれてるんだから。
だからせめて、オタクくらいは、佐久間がこっちを見てる時は笑ってくれるように、ベタベタに甘やかしたっていいんじゃない?
私が佐久間を見てると何もかも関係なく笑えるように、佐久間にも無理なく笑っていてほしい。
ふと目を遣った窓の外が、テンション下がる土砂降りじゃなくて、綺麗な雪景色だったらいいなと思うんだよね。そして私は、そこに降る雪のひとひらでありたい。
どんな時でも俺って愛されてるな〜って思ってくれるように、佐久間が見てても見てなくても関係なく、たくさん雪を降らせておきたい。
いっぱい期待されていっぱい応援されてるって一点の曇りもなく信じていてほしいし、その方がきっと楽しいと思う。
佐久間に楽しくアイドルで在り続けてほしいから、これからも私はたくさん甘やかして、全部を受け入れて、あなたを応援してるよ、期待してるよって、そういう前向きな気持ちだけを伝え続ける。盲目に、無邪気に、馬鹿正直に。
だってそんな事できるの、この世で佐久間担だけなんだから。
期待されてるって思っててほしい気持ちと、重圧を感じないでほしい気持ちを私なりにバランス取った結果が“主体性皆無全肯定オタク”のスタイル。
具体的には何も望まないけど全てに期待して全てを喜んで受け入れる都合のいい女スタイル。
これは佐久間が色んな意味で信頼できるアイドルだっていう前提の元に成り立っているスタイルだけど、できれば永遠に、このスタイルを貫いてオタクしていけたらしあわせだなって今は思う。
そんな主体性皆無全肯定オタクの私が、特定の何かにこんなにこだわることは本当にイレギュラーで、今後これ以上に熱望するものが出てくるか分からないけれど、佐久間ならきっと、なんでも叶えてくれるんだろうな。
大切に夢見たものを、大切に届けてくれる。そんなふうに信じられるアイドルと出会えたことをほんとうに、しあわせに思う。
いつの間にか私の夢になっていた野望を、叶えてくれてありがとう。
ananの表紙を熱望したことは、私のオタク流儀には反するけど、それでも、望んで良かった。
あのツイートを見かけたことで馬鹿みたいに落ち込んだ夜も、空振りくらって不貞寝した月曜0時も、今なら笑って思い出せる。
メンヘラ女みたいにananを待ち続ける健気な日記を、きっとこれから先何回も、しあわせな気持ちで読み返す。
佐久間大介さん、anan単独表紙おめでとう!!!そしてありがとう!!!愛してます!!!
これはananにとらわれたオタクの悲痛な叫び、可哀想すぎる、泣かないで、ヨチヨチ( •̥ࡇ•̥ )笑